BL漫画感想ブログ

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英雄はアンブロシアを喰む/小綱実波 先生

【ネタバレ注意:多分読んでないと何言ってるかわからないと思いますが】

総括:期待を裏切らない面白さでした。燃え尽きた…面白かった…まだ上巻だけど。

 

読まないという選択肢がなかった。

読み出したらとにかく読み進めるしかなかった。

展開が目まぐるしくて読後クラクラしている。

だって500P超だよ?いろんなことがあってね…もうすごかった。

疲れた…でもなんかすごい満足感。

 

異世界転生もので、ギリシャ神話?ベース、とにかく壮大なファンタジーなのよ!

途中、ど、ど、ど、どゆこと?って頭抱えちゃった…神と神の子である神子(みこ)同士の闘いとカタカナ造語の波状攻撃で…でもね、情景が浮かぶのよ…金色の光がキラキラ✨…青い稲妻⚡️が読者も貫く…!闘いの激しさに吹き飛ばされそう…!🌪️

 

「背中を預けるには」もファンタジーだけど、基本「中世」的なところが舞台で生まれ変わりがあったけど、今回のファンタジーは全く違うのよ、でも根底に流れる愛の形には通じるものがあったな。

最初は現代が舞台で映画監督のBGと若手日本人俳優として出会うイーサン(イーサンといえばMIだな)と藍。実はイーサンは「ウラヌンティウム」という神が作りし世界の最下位の国「クロノキア」の神子であり王である「二キアス」なの!でね、この「ウラヌンティウム」から失われた神及び神子の果実「アンブロシア」を探しに「界渡り」してこの世界にきてたの(果実だから「喰む」なのよね…喰むってどゆこと⁉️ってなってましたよ)

ーもうこの「」けでもファンタジーに免疫あんまりない私には……なんだけど、耐えたよ(前作では「ブルングウルト」覚えるのすっごく苦労したもん)ー

その「アンブロシア」が人間として受肉した存在が「真宮藍」くんなの。で、見つけたってなって無理やり「ウラヌンティウム」に連れてきてしまって…ということから物語が始まるのです。

 

12の柱神と12の神子がいる世界「ウラヌンティウム」というコリに凝った世界観

神子同士の闘い(「ヘロスマキア」)で勝った人が英雄となってアンブロシアを手に入れる

爆風と爆音を感じるような戦闘シーン

もはや少年漫画の世界観なんですよ…厨二病?って感じがした。

 

ニキアスはお父さんが大地と獣の神で有翼の狼に変身したりして、お父さん冤罪で捕まってて神様の力が国に注がれないから国民も国土もボロボロでね…。何が言いたいかというとニキアスが転生してBGしていたのはこのアンブロシアを探して持って帰ってお父さんの冤罪を晴らすためなのよ。神様と誓約(オルコス)したのよ。

藍は俳優でハリウッド映画に出るためにNYに来てたら、イーサン(ニキアス)に見つけられて異世界に連れてこられていい匂いがする(果実だから)とか言われて、何がなんやら、何してくれてんねん!ですよ(巻き添えになってもう一人日本人のアイドルが転生しちゃいます)

そう、二人は運命の二人、ではないわけよ、アンブロシアはニキアスのための果実ではないからね。でも、ニキアスは神子だから本能でアンブロシアに惹かれ、藍はアンブロシアの本能から神子に惹かれるというところがある。

ここを超えて二人が心で愛し合うようになるってのが描かれているんだが、、さすがでした。どんなに厨二病炸裂しすぎでは?という設定でもついていけるのはこの細やかな心理描写のうまさなんだろうな〜。ニキアスが藍に傾くところは、そうよな、そうよな、最愛になるわな、って思うんだが、アイくんの葛藤が良かった。そりゃあいきなり異世界に連れてこられて遭難するわ殴られるわでえらい目に遭うんだけど、ニキアスのこと憎めないってなる、でも藍としてニキアスが好きなのか、、アンブロシアとして神子に惹かれているのか、自分の気持ちに整理がつかないってところから自分の気持ちを明確にし、自分の意思で二人のために行動を起こすところまでが終盤見事に描かれていてとても素敵でした。

 

もちろん濡場もあるし、それがちゃんといやらしくも洗練されていて美しく、とてもいい。攻めの体格の良さと男性美の表現がいいんだよね。途中媚薬出てきて、おっと…媚薬か…ってなったんだけど、その後の話の運びにうまく使われていて良かった。

決して濡場をメインにしている話ではないんだけどちゃんとBLに必要な要素を描いてくれていて満足度が高い。裸以外の場面で、今二人の体がどのような状態か(藍はだいたいニキアスの腕の中にいます)指でどこをどう触れたとか、そういう接触を細やかに描いてくれるのもいい。

 

二人の気持ちが高まって通じ合って力を得たニキアスは神様に会いに行く(当初の目的を果たすため、藍とずっと一緒にいるためね)藍はそれを待つ、そこに他の神子が現れて。。って絶妙なところで終わってます…下巻どうなんの?少年漫画みたいに永遠と神子のトーナメント戦がある…?いや、そんな単純な話じゃないわな。

果たしてアンブロシアはニキアスの果実となるのか?来年を楽しみにしています!

 

英雄はアンブロシアを喰む 上 (Ruby collection)